ED症状に悩まれている方はバイアグラのようなED治療薬を服用を検討される方が多いでしょう。女性との性交渉の中で勃起全くしない勃起不全や、不十分な硬さの勃起もしくは中折れしてしまう勃起障害があると男なら誰しもショックを覚えますからね。
自分はEDかも?と疑いのある方やEDを初めて発症した方は認知度が高いから安心が出来るとバイアグラを飲んでみようと考えますが、服用の際に必ず守らなければいけないことがあります。
病院で医師から処方される際には注意事項などの説明などがありますが、個人輸入代行のサイトなどでの通販で購入をされる方は注意事項を見落としてしまうなんてことも可能性としてはあるかもしれません。
必ず守らなければならない注意事項が併用禁忌薬です。今回は守らないと生命の危険にもつながる併用禁忌薬についてまとめていきます。
併用禁忌薬とは何?
併用禁忌薬とは飲み合わせが悪い薬という事です。これはバイアグラなどのED治療薬以外にもあてはまるもので一緒に飲むと、薬による効果や作用が効き過ぎてしまう若しくは効果や作用が減退してしまう、副作用が強く出てしまい身体に悪影響となる症状が出る危険性があります。場合によっては生命の危険にも関わることもあり、必ず守らなくてはなりません。
今回バイアグラの話ですが、バイアグラにも併用禁忌薬はあるので持病を持っていたり、医師から処方をされている薬を飲んでいる場合は自己判断でバイアグラを服用することは控え、必ず医師に相談をするようにしてください。
勃起の仕組みとバイアグラの身体への作用
バイアグラが身体に作用する働きと併用禁忌薬には深い関係性があるので、まずはバイアグラの身体への作用についてお話をしていきます。
バイアグラは勃起不全や勃起障害といったED症状がに対しての治療薬として服用をします。勃起は心身ともに健康体でないと起きないもので、勃起不全や勃起障害がみられる場合は身体に何かしらの不具合がある可能性が高いです。
勃起が起こる仕組みとしては視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚といった五感から性的興奮を受け、脳から脊髄の神経(勃起中枢・勃起神経)に伝わります。このときに全身の血流が上昇し、ペニスの海綿体へ血液が流れ溜まることで勃起を起こします。
健康な男性は勃起中枢や勃起神経に刺激が作用したときにペニス組織内に血管を拡張させるcGMPが放出され、射精後など萎れるときにはPDE-5(ホスホジエステラーゼ5)という酵素が放出されcGMPを壊すことで血管が収縮されます。
バイアグラの成分であるシルデナフィルもともと狭心症や心筋梗塞などの心疾患の治療薬として研究開発がされたものです。研究を進めていくうえで狭心症や心筋梗塞などへの効果が十分に期待が出来るものでない成果でしたが、シルデナフィルを投与した治験者の勃起を促す作用が確認され、世界初のED治療薬として販売がされました。
バイアグラの成分であるシルデナフィルは血管拡張作用と、PDE-5を阻害する作用があり勃起を促すという効果があります。
バイアグラの併用禁忌薬
バイアグラと一緒に服用することが出来ない、他の治療薬の飲み合わせが悪い併用禁忌薬についてまとめていきます。
- アミオダロン塩酸塩(アンカロン錠)
不整脈の治療薬の成分であるアミオダロン塩酸塩はバイアグラの併用禁忌薬とされています。
正常な脈は規則正しいリズムで1分間に60回~100回のペースで拍動をしています。脈が乱れる状態のことで規則正しくないルズムでの脈動だったり、1分間に60回未満または100回以上のペースの場合は不整脈が生じているといえるでしょう。
QT延長症候群などを患っている場合にアミオダロン塩酸塩は処方をされます。
アミオダロン塩酸塩を服用することで脈拍をコントロールし、心臓の刺激伝導系の異常を正しくすることで脈拍のリズムの乱れを整えます。
バイアグラを併用してしまうと、血管拡張がされ全身の血流が上昇することで脈が不安定になり悪化を引き起こす原因となります。
- 硝酸剤またはニトログリセリン系
狭心症や心筋梗塞などの治療薬の成分である硝酸剤やニトログリセリン系はバイアグラの併用禁忌薬とされています。
何かしらの原因により心臓の血管が狭まったり、動脈硬化などが原因で血管機能の低下し心臓の血管に血液が詰まってしまったりすることで狭心症や心筋梗塞などの心疾患は起こります。
狭心症や心筋梗塞などの心疾患において硝酸剤やニトログリセリン系の治療薬は処方をされます。硝酸剤やニトログリセリン系は血管拡張の作用があり、血管を広げ血流を確保することで心臓へ血液の供給を促します。
バイアグラと同様に血管拡張をがある硝酸剤やニトログリセリン系を併用して飲むと、血管拡張効果がダブルで効いてしまい急激な血圧低下の原因となる可能性があります。
急激な血圧低下がおこると、めまい、突然倒れる、失神などがおこり生命の危険につながる可能性もあります。
- リオシグアト(アンカロン錠)
慢性血栓塞栓性肺高血圧症や肺動脈性肺高血圧症といった肺高血圧症の治療薬の成分であるリオシグアトはバイアグラの併用禁忌薬とされています。
心臓と肺をつなぐ動脈を肺動脈といいます。人は酸素を取り込み血液によって肺から心臓を経由し全身に送られます。肺動脈に血栓が溜まることで血流が悪くなり、肺動脈内の血圧が高くなることで肺高血圧症は起こります。肺高血圧症を患うと心臓への負担が大きくなります。リオシグアトは血管拡張作用があり肺動脈の血管拡張に作用をすることで、血流を確保しスムーズな血液の供給を促します。
バイアグラと併用をすることで血管拡張作用が増強してしまい急な血圧低下が起きてしまいます。
バイアグラを服用するときは上記のような併用禁忌薬があるので注意が必要です。また、精神安定剤や高血圧症の治療薬など併用注意薬も存在します。
併用注意薬に関してはバイアグラと一緒に併用しても問題はありませんが、服用時の注意を守って飲むようにしなければなりません。
EDでお悩みでバイアグラを検討される場合で持病があったり、医師から処方をされてる薬を飲んでいる場合は決して自己判断はしないで必ず医師に相談をするようにしましょう。
バイアグラを飲む際は併用禁忌薬を必ず守るようにしてください。